会計士の試験に合格したのは23歳の時、そのあとすぐ監査法人に入りました。監査という仕事は大企業の数字および内部体制をチェックする仕事。社会人経験のない会計士がそれをやることになりました。スキル・経験はどう考えても丁稚だけど、お客様はプロフェッショナルとして扱う。試験に受かったばかりだということはもちろんお客様もわかっているのだが、社会通念上・礼儀上、そして期待も込めてプロフェッショナルとして扱っていただく。

当時はその自分のスキルと期待される役割とのギャップについて考えることもあったが、いま考えると暖かく、ときに厳しくプロフェッショナリズムを求め、追及する、しなくてはいけない環境はとても素晴らしい経験だったと思う。この意識は自分で作るもの、そして日々のスキル・行動はすぐには身につかないが、人と話し、人に話、人の期待に応えることで生み出すことができるもの。社会人人生の初めはゼロからのスタートだったが、それからずっと、それをやってやんぜ!という形で学んできた。人に期待されることは当然できるべきことであり、埋めることができるもの。そこに応えたり、行動することは自分の人生ともリンク。そんなことを考える朝です

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