足腰が大事ですよね、走りはすべての基礎です。ボクサーは走りこむのみ!足腰をしっかり作ると、いいパンチが打てるし、状況ごとに対応することができる。とはじめの一歩を見て思いました。ボクシング漫画です。その中で急にいじめられっ子の山田君が、セコンドの指示通りにソーラープレキサスブローを瞬時に打つのを見て鷹村が足腰がしっかりしていると評していました。

朝起きたら急に思い出しました。私はボクサーではありません、なので走りこみはしませんが、会計、税務、法律の勉強は私にとっての走り込みだと思いました。M&Aのアドバイスとかコンサルティングだとか、格好のいいパンチはパンチで練習する必要があります、ただ、その前提としては徹底した地味な作業、走りこみが必要だなと。走り込みも会計士としてのパンチも格好よくないから、違う競技の派手な部分にひかれていた部分もあります。マーケティング、クリエイティブ、本をむさぼるように読みました。その経験・学びに意味がないとは思わないけど、他の競技も同様に基礎が大事なんです、走り込みが必要なんです。走り込みをきっちりとやった競技はいまの会計業界だけでした。無意識のうちに、他の業界に走りこみから飛び込んだことはありませんでした、今現在まで。

“専門家とは専門外の人がわからないことをその人たちがわかるような言葉でわかりやすく伝えられる人である”それが私の信条です。この情報が蔓延する現在、その解釈をすることを忘れていた節がありました。法律は元々あるものです、だから調べるだけではそれをネットで見つけるのは簡単です。ただ、それをまず読むという行為が難しい、内容を理解するとともに事例を理解する、それが最初のステップでそれを実際のいまの事例に適しているかを考える。それが難しい。解釈がいろいろあるので。それを解釈して、相談された人にわかりやすく伝える!ということがまた難しい。基礎が大事なのはもちろんですが、やってやるぞ!という専門家としての責任感、自分が解釈しないと誰もお客様には説明できないしお客様の悩みは解決しないという自分とお客様との危機感。それがすべて成り立つことで初めて法律の仕事になる。いろいろなピースが必要なんです。だけど、面白いし価値がある。

また話は飛びますが、会計士に合格したのは15年前、その時2回目の試験に落ちた時のメモをみて思いだした感情があります。(試験には3回目で合格しました、苦労話は好きじゃありません)そこには、”愛せよ会計、絶対になるぞ会計士”というメモとともに、自分が会計士なったらいかにいろいろな人と仕事ができるか、異質な人間としてかかわることができるかをcheer upしている文言が何ページにもわたって記載されていました。勉強がつまらなくて、苦しくて、そこの資格から見える自分の自由で異質な立場だけが私のモチベーションだったのでしょう。その走り込みの最中で。ただ、現在15年それを経験してきて、やってその”意味”、”楽しさ”、”異質からくる特別感”がmixされてきた気がします。長かったです、15年かかりました。だけどやってきてよかった。

そして、また走り込みの日々に戻ります。今回は走り込みだけしかさせてもらえなかった15年前とは違う。試合に臨むため、いいパンチを打つための基礎としての走り込み、ロードワークを意味を考えながら、プライドを持ちながら、法律家として責任を持ちながら。

そんな2021年スタートです

Pocket