(画像元:http://www.businessinsider.com/marrakesh-morocco-most-popular-travel-destination-in-the-world-2015-3)

ほんとうは就職なんてしたくなかった

旅に明け暮れていた大学時代(卒業してからも転職の合間を縫ってハードな旅をしたけど)、沈没系バッパーや旅先の地に住み着いて生き残る世界中の人を目の当たりにしてきた4年間を経て、日本の企業で働くイメージがどうにも沸かなくなってきた。夢は裁判官!のとり憑かれたような思いがある日急に冷めて、一切の勉強を放棄してから早5年。大学時代、サークルも入らず、意識高い系の人とも交わらず、ひたすら旅してきたわたしにとって、既に一般企業が遠い存在すぎる。企業分析どころか世の中の仕組みさえ全く理解できてない。自分がニッポンのサラリーマン社会に適応出来るのか全く自信なし。当時憧れの職業は、旅行作家の下川裕治さん。でも旅行作家ってどうやってなるんだ!

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8B%E5%B7%9D%E8%A3%95%E6%B2%BB

そんな想いを抱えながらも、社会のルールを一切身に付けていない22歳女子が1人で海外行って何ができるの?という厳格で常識的な親の説得の元、なぜか一般企業で最も固い業界へ就職。あーあ。これで長かった学生生活も終わりか~と寂寥感に包まれながら旅したモロッコ。当時の気持ちを反映して、なぜか思い出の全てがセピア色。単に砂漠だったからか?

モロッコがいつの間にかおしゃれ大国に

マラケシュ・フェズ・アイトベンハドゥ・タンジェ

バブーシュやかごバックを代表とするインテリアグッズ可愛い。アルガンオイルもガスールもいまや知名度抜群。タジン鍋も日本で流行ったっけ。Sex And The Cityの影響なのか、わたしの旅行当時は限りなく中東よりのアフリカという認識しかされていなかったモロッコに女子旅が企画されるなど隔世の感。この女子取り込みパワーを見ると、とても有能な国家コンサルタントがついたとしか思えない。という訳で女子的おしゃれ大国になる前の個人的感想。

・タジンやっぱり美味しい!欧州の影響が強いのか?ちょっと濃いめのイタリアンみたいな味付けの料理も多くて◎

・クスクス、名前可愛さに何度も頼んだけどミニパスタみたいな感じで手軽に食べられ美味しい

・マラケシュのジャマエルフナ市場。アラブ最大の屋台街で世界遺産登録もされている。オレンジジュース屋台で意味深に「アレを」と頼むと、台の下に隠したお酒の瓶を取り出してジュースと割ってくれる。アラブ諸国を周ってきたわたしには衝撃の規制の緩さ

・市場に大道芸人が沢山。日本でいうテキ屋みたいなお店も多くあって、毎晩楽しかった

・細い路地やすぐ行き止まりになる道をくねくね探検するのが楽しくて、スーク(市場)は何時間いても飽きない

・タンジェの街並み。スペインの影響が色濃く残る鮮やかな家の色合いや、素敵なカフェとイスラムの融合がなんとも言えずおしゃれ。。。と浸っていたらなぜか急に腹痛で立ち上がることも出来なくなり、それまで英語が話せないと言って一切の交渉をわたしに任せていた同行者が急に馬力を出し、近場のホテルに交渉し、わたしを担ぎこんでくれ、友達まで作っていた。

・モロッコにはリヤドといって、中庭のある昔ながらの邸宅を改築したホテルが沢山ある。タイルが敷き詰められた噴水のある中庭を囲んでぐるりと部屋があり、大広間には壁に沿ったベンチに鮮やかな色彩の絨毯と皮のクッション。あまりに素敵で自宅でも真似っこしたい要素たっぷり。やっぱり女子向きか!

・砂漠を自転車で駆け巡る。かごがなかったので、水のペットボトルをサドルの隙間に挟むという危険行為のまま坂を急降下したら、落下し車輪に絡んでわたし宙を飛ぶ。衝撃で右肘に大きな穴が開いて石が入り込んだ。5年後のある日、右肘から皮膚を破って石が産まれた。ずっとモロッコに帰りたかったんだろうな。。

・水パイプに再会。パイプ自体も可愛いし他の国より洗練されたフレーバーが多い。欧州に距離が近いと何かと洗練されるものだ。

総論=アフリカの色彩センスにイスラム美術が加わり欧州の影響を受けるとおしゃれで美味しい国になる。次はぜひ買い物の旅とアマンジェナに!

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