気付けば臨月妊婦

そして気付けば9月は1度もブログを更新しませんでした。

その間に彼がドローンにハマり、ブログが独特な色に。。汗。今日は本ブログに人間らしさを取り戻してみようかと!

9月に妊娠9ヶ月に入った途端、急に意識が内側に向いて巣づくり気味になり。Facebookのアラームをうるさく感じてアプリを削除したら、自分自身への思索と身辺整理がどんどん進んだ。

仕事をひと区切りさせ。

応援に来タイしてくれる母のために大掃除。

に勢いづいての大量の断捨離。

プライベートで気になっていたけど先延ばしにしていた些細な事項(取れていたネグリジェのボタンつけ、のようなどうでもいいこと含め)。

出産のメカニズムと呼吸法の総復習。

産後床上げまでの期間に起こりうる行事関係の前倒し処理と家族の導線の指示。

これらの事をやりきって、満足度高めに10月に臨月に突入。今月は心身共に本当に穏やかな気持ちで過ごしています。日本の労働基準法で出産前6週間(+産後8週間)を産休と定めているのは、女性の身体のつくりの面でも理に適っている!と実感。

2年前の出産時、彼と赤ちゃんと3人一緒に過ごしたい一心で、産休に入ってから大使館でVISAを取り、家を解約し、大型家電を売却し、大掃除して、荷物をまとめ、船便を手配し、バンコクに引越してきたわたし。初めて行くスーパーで、ヨーグルトすら見つけることが出来ずに非効率にウロウロ1時間も買物してた落ち着かない臨月、過ごし方としては不正解だったような気がしてきた。今更うふふ。

妊婦と医療のお付き合い

今日は妊婦と医療のお付き合いの仕方について考えるところがあったのでブログを書きました。長くなりそうなので2回に分けようかと。

今回の妊娠は、発覚時からバンコクに住んでいるので同じ病院・同じドクターにずっと診てもらっています。先日彼女に言われました。「あなたの医療との付き合い方は欧米人寄り。自分の意思を伝えて医師とディスカッションする目的で病院来ている。日本人は出産方法・薬の処方・予防接種に関して、医師の言いなりになりがちなのはなぜ?」と。

なぜだろう。。日本の医療は「3分診察」と揶揄されるように、医師不足により患者と医師との会話の時間が短いように感じます。また、患者と医師に無言の上下関係があるような態度を取る方が存在することも確か。わたしが1度目の妊娠の途中まで通った日本の大病院は、助産師さんは専属でついてくれるのですが、産婦人科医の指名はできず。毎回別のドクターに担当されて、ちゃんと引継出来てるのかしら?とそこはかとなく不安。常に忙しそうなドクターに対して、あれこれ聞いていいのかしら?と思って遠慮してみたり。薬についても、患者の最適を考えて処方してくれているに違いない、と思い込んで疑念を挟まない傾向もあるかも。

わたしは前提として「妊娠・出産は病気ではない。女性の自然の摂理」という病院出産以前の考えを大切にしています。日頃ゆるめのオーガニック生活をしている事もあり、不必要な医療介入を避けて、なるべく女性の本来の力を生かした自然な形で出産に臨みたいという気持ちが強く、前回の日本の病院も、タイに来てからも、WHOとユニセフの認定を受けたBaby Friendly Hospitalを選択しています。

そもそもBaby Friendly Hospital(赤ちゃんにやさしい病院)とは?

→母乳は赤ちゃんにとって必要な全ての栄養素を備えた「完全食品」といわれていて、SIDS(乳幼児突然死症候群)やアレルギーを防ぐ効果があるほか、授乳時のお母さんとのスキンシップにより、精神的な発達にも影響を与える。

という考え方に基づき、「母乳育児成功のための10か条」を実践し、母乳育児を中心とした適切な新生児ケアを推進できる、とWHO・ユニセフが認定した病院です。(以下参照:WHO(英語サイトのみ)ユニセフ日本母乳の会

<母乳育児を成功させるための10か条>

© UNICEF/ HQ04-0961/Giacomo Pirozzi
  1. 母乳育児の方針を全ての医療に関わっている人に、常に知らせること
  2. 全ての医療従事者に母乳育児をするために必要な知識と技術を教えること
  3. 全ての妊婦に母乳育児の良い点とその方法を良く知らせること
  4. 母親が分娩後30分以内に母乳を飲ませられるように援助をすること
  5. 母親に授乳の指導を充分にし、もし、赤ちゃんから離れることがあっても母乳の分泌を維持する方法を教えてあげること
  6. 医学的な必要がないのに母乳以外のもの水分、糖水、人工乳を与えないこと
  7. 母子同室にすること。赤ちゃんと母親が1日中24時間、一緒にいられるようにすること
  8. 赤ちゃんが欲しがるときは、欲しがるままの授乳をすすめること
  9. 母乳を飲んでいる赤ちゃんにゴムの乳首やおしゃぶりを与えないこと
  10. 母乳育児のための支援グル−プ作って援助し、退院する母親に、このようなグル−プを紹介すること

日本の女性は比較的母乳育児の傾向が強いと思いますが 、それでも「母乳の出が悪いから粉ミルクと混合で」と産院でアドバイスされたり(それにしてもこの言い方傷つきますよね)、おっぱいが痛くなった時に相談できる人がおらず母乳育児が嫌になったり、赤ちゃんがすぐ泣くのは母乳が足りていないからだと自己判断して人工乳に移行した母親も周りにいます。また、女性の社会進出が進む国では仕事復帰時期も早いので、人工乳に頼る母親も多いそう。ドクターによると、タイでは「胸の形が崩れる」という流言飛語を信じて母乳をあげない選択をする女性もいるそうで、外出先で哺乳瓶で粉ミルクを飲ませる姿を日本より多く見かけます。

ちなみに、WHOやユニセフが推奨!という触れ込みがあると、人工乳で育てることがまるで悪(もしくは負け?)のように聞こえ、「完全母乳、且つ子供が自分から卒乳するまであげ続けること=正しい母親像(もしくは勝ち?)」みたいな解釈をしている方もいるように思えますが、それぞれの母親には体調や事情があり、仕事を持つ持たないの選択や、第二子の計画など夫婦のライフスタイルによって、様々な選択肢があります。育児は非常にパーソナルなものであり、他人が是非を判断するような類のものではない。全ての母親が自分の選択肢に自信を持って育児をできれば、それがベストだと思っています。

わたし自身は、半年間の完全母乳育児を経て徐々に粉ミルクに切り替え、1歳頃で卒乳しました。なので人工乳に対する偏見は全くないのですが、逆に、初めての妊娠時に、子連れの有志の母親による母乳教室に参加した際、走って、喋って、大騒ぎしていた3歳になる子が、急に母親の服をパッとめくり、おっぱいを出して飲みだした時には、違和感を覚えてビックリしました。わたしの中では、哺乳類が母乳の飲む期間は、自分でエサを捕獲できるようになるまで(人間の場合は、歩いて食べ物を取りにいける1歳頃まで)という固定観念があったみたい。

初めの話に戻ると、母乳育児について意欲のある日本人女性も、出産に関するリスクや医療行為については医師任せ、処方された薬は疑問を挟まず素直に全て飲む、という姿勢の方が多いそうで、それにわたしのドクターは疑問を覚えて先の質問になったそう。

で、そこから繋がる妊婦の医療との付き合い方ですが、長くなったので次回に続く。。

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