英語というツールを使って海外に出るようになって日本が好きになった

 

20代後半までほとんど海外に行ったことがありませんでした。

英語もほとんど話せませんでした。海外=すごいみたいな勝手なコンプレックスがありました。

 

でも実際に出て、街に触れて、人と話すことによってそのコンプレックスはどっかにいきました。

むしろ日本すごい、日本って素晴らしいと思うようになりました。

タイに住むようになってからはなおさら。日本はご飯もおいしい、四季もある、美しい。

むしろ憧れます、タイ人のように。

 

でも憧れるくらいの距離感がちょうどいい。

 

日本にいて日本から旅行ですら出たことなて日本って最高?そうなんだ

 

「だからー、日本最高っしょ?他の国に行く必要ないし、日本にだけいればいいよね」

「コンプレックス?日本最高だから日本以外見る必要ないでしょ?」

 

っていう意見、聞きます。日本のニュースでも見ます。

 

「比べてから言えよ。」

 

って感じ。

 

「その最高さをじゃあ、面と向かって外国人に説明して主張してくれ、宣伝してくれ」

 

そう思います。個々人が感じるのは勝手ですが、海外は主張文化。

理解できるまで伝える、そうした方が相手も喜ぶし、何より国としての尊厳、国力にもつながると思います。

 

世界は日本には注目はしています。美しい自然、文化、ともすれば異常に勤勉な人々。

 

ただ、会話ができない、比べられない、視野が狭い日本人は世界であまり戦えていないというのが現状です。日本人自体も自国愛があるということをいいますが、ほんと?って思います。少なくとも私はいまほどはなかった。

 

自国のこととか、文化のこととかは同じ文化圏にすんでいると、特に日本は、外国人をあまり受け入れていないこと、あうんの文化なので主張する必要もないし気づかない。

 

違う文化の人と話すときに初めて出てくるものだなと思います。

全然理解してくれないもん。いいと思う点、わからないです。もっとわかりやすくいわないと。

まだ自分だってタイの文化なかなか理解できないもん。

 

田村耕太郎のこのコラムを見て触発されました

ふるさとは遠きにありて思ふもの

日本国籍を持つ3歳児の中で、私の娘は多分、ナンバーワンの愛国者だと思う。それは大好きな日本に、限られた時間しかいられないからだ。

・自分を心から愛してくれる最愛の家族がたくさんいて、
・自分が2歳までに身につけた(身につけさせた)カツオと昆布の出汁が入った美味しい食べ物がたくさんあり、
・来るたびに暑かったり、寒かったり、木々の葉っぱの色や咲いている花の種類が違い、
・アンパンマンミュージアムやディズニーランドやキッザニアという素晴らしい施設がある、
大好きな大好きな日本。

シンガポールの教育やビジネス環境はたしかに素晴らしい。だが、そのシンガポールを空気のように思っている娘が、心から愛し、恋い焦がれるのは「日本」なのだ。

日本のことがもっと知りたくて、自分でいろいろ調べては、もっともっといろんなところに行きたくなってきている。クラスの友達にはいつも「日本に行ってきた自慢」ばかりしている。3歳児なりに日本人であることを誇りに思っているようだ。

たくさんの友達がいて大好きな先生がいるシンガポールだが、娘は3ヵ月もすると”日本が切れて”しまう。この年末年始も日本の素晴らしいところをたくさん見て、肌で感じてもらっている。「ふるさとは遠きにありて思ふもの」とはよく言ったものだ。

娘は日本で行ったところや会った人たちを鮮やかなフォトグラフィックメモリーで記憶しているようで、映像や写真をタブレットやスマホで見ると、「あっ!あそこいったね」「あれも食べたね」と指摘するので、本当に驚いてしまう。

海外で子供を育てる最高の副産物は、「強い愛国心」だと思う。ずっと日本にいる人間は、日本の本当の素晴らしさに対して鈍感になってしまうのかもしれない。

ただ英語ができない「だけ」で、日本人は世界でこんなに大損している

 

最初は世界に関するアカデミックなイベントに日本が参加できないみたいなくだりがあるんだけど、そこよりも後半の部分が刺さった。3歳の娘の気持ちに33歳の私はリンクしています。海外経験年数は3年ならほとんど変わらない。

世界のトップレベルとディスカッションしなくてはいけないならどうするの?

 

一昨日に、バンコクに出張できていた高校の友人と朝食。

友人は同い年33歳なんだけど、経済学の研究、併せて大学の経済学の先生をしている。すでにキャリアは6年?大学の先生ってそんなに早くなれるんだ(ゼミとか持ってたし)そんなことを思った覚えがある。

 

狂信的に、心酔して学んでいれば、人よりはるかに速いスピードに到達して、ほぼ年代が変わらない人に講義をできるようになるんだと、ふーん、すごいなとなんとなく思った記憶がある。

 

そんな友人との印象的な会話をメモ

 

「英語なんてしょせんツール、意図を伝えられるよう使えればほどほどでいいっしょ。どんなに学んでもアクセントも国によって違うし、ただ、会話できない、会話がなりたたないとなめられる。世界中の人とディスカッションしているが、しょせんツールという考えて、あってなくてもがんがん主張して伝えてこようとするし。てか、深い考え、例えば研究成果を伝える時は、英語の論文で書いたり、学会のプレゼンで準備したりすればいいし」

 

「世界のトップレベル、たとえば中国のエリートはこう考えていると英語できっちり主張してくる、話せない人はもちろんいない」

 

「世界のトップレベル、たとえば中国のエリートは国を盛り立てるために非常に危機感を持っている、国を背負っている気概を持っている、世界を意識して絶対に勝ってやると考えるのは彼らにとっては当たり前だ。だからがんがんくる。絡んでくる」

 

「英語による情報量は当たり前だけど日本語による情報量よりも何十倍も違う。それを見れないのはもったいないし、非常に視野が狭くて残念だ。世界中の人がいろんな考え、論文を簡易な言語である英語で書いてるからそれを読むだけ。」

 

アカデミックの世界は、日本でどうだ!とかじゃ通用しないんだなとつくづく思うとともに、負けたくないなと思いました。

 

TED×TOKYOを2012に見たときの残念感と怒りを思い出した

 

2012年のことを思い出した。

2009年~2010年くらいに英語の勉強をするときにTEDの動画を見ようみたいなブームがあって、それからTEDのことが気になっていた。あんまりわからないけど英語の字幕を見ながらいつも見てた。いまでも出たいっていう夢は消えてない。

 

TED×TOKYOが開催されると知った。当時は初めての開催かと思ったらいま調べたらどうやら2回目らしい。友人が会場のヒカリエの装飾をやるといった。

 

興奮した

 

私:「すげーじゃん!世界的イベントだよ!会場いきてー!でも入れないよね、入場料も高いよね?」

 

友人:「いや、なんかUSTREAMで見れるらしいよ」

 

私:「まじか!生か!見る見る、絶対見る!」

 

今考えるとたった4年前。

いつもいっていた池袋のカフェで始まるのをワクワクしながらPCの前にいたのを思い出します。

 

そして開演。最初、誰だったかな?話し始めました

 

TED:「えー初めまして○○と申します、今日は○○について話したいと思います」

 

私「えっ?汗 日本語? ネタ?」

 

そのあと3つほど見てましたがすべて日本語。

 

私は逆に混乱・・・

 

「世界中の人に自分の考えを伝えるための学術イベントだよね?」

 

「日本の人に伝えるだけならTEDである必要なくない?」

 

「字幕誰かにつけてもらえばいいと思ってるの?どんだけ国際感覚がないんだ!TEDに出る日本人のレベルで!恥ずかしいの?もし主催者の意図だとしたらそもそもその主催者もいけてないわ」

 

「こんな感じだから日本は国内ではいはいやってるよ・・なんて思われるのかな」

 

いろんな思考がかけめぐり、怒りが込み上げてきて映像を切りました。

 

いろんな理由は知りません、大人の都合も知りません、ただ直感的に嫌悪感を感じました。

 

そのあとTEDはTOKYO以外でもいくつかの地方で開催されています。英語によるプレゼンもみたことがあります。タイで知り合った牧浦さんのプレゼンはよかった、かっこよかった、茂木健一郎も必死に英語でプレゼンしてた。伝えるってそういうもんじゃないのと思います。

 

なめられたくない、日本人として、世界に対して

 

誰に?とかなんで?とかじゃなくて、世界を周ってそう思います。超個人的考え。

仕事?もちろんちゃんとやるに決まってます。でもそれだけじゃだめなんだ、と私は思います。

 

自分が出来てるか?じゃあ日本文化ってなんなんだよ!って言われてもよくわからないし、うまく説明もできるかわからない。それは日本語でもできないから教養が足りないんでしょう。でも、ヤバいと思ってる。今できなくても学べばできるいまできないことは恥ずかしいことじゃない。危機感を持てないとかあきらめることは恥ずかしいの次元を超えてる。

 

別に誰にも言われてないけど、「日本人って自分の文化の説明もできないんだ」となめられたくない。

 

そういう主張が愛国心というものではないのだろうか?

自分の国、自分が行っている素晴らしいと思う仕事を伝えることが、日本そして日本人としてのプライドじゃないのか?

 

国にこだわらない、日本だから、日本人だからとか言わないよ、世界は一つ。

全然思わないそんなこと!

 

だって海外にいても日本人は日本人、むしろ変えられないし特殊性があるし、そのギャップを楽しんでいかないと。

英語から派生してこんなことを考えています。

 

おー、人に言ってるふりして、自分に暗示。自分自身をもっと鼓舞していかなくては、まだまだ教養、勉強が足りねーっす。

 

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筆者紹介:森場 忠和(もりば ただかず):facebook 

moriba

タイ・バンコクで2013年より会計事務所J-CROWNを経営している公認会計士です!

  • 日本からタイへの進出を考えられている方、すでにタイ進出済みで会計・税務・法律で悩まれている方からの”相談無料”
  • 些細な疑問でも結構です。私、森場が直接返信対応致しますので是非お気軽にご質問、ご連絡ください!

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